なんのために生命保険に入るか
生命保険は、加入する側の目的(保険の種類)と目標(保障内容・保険期間)が、そのまま契約内容に現れてくるので、本来とてもわかりやすいもののはずです。
なぜ生命保険が一般的にわかりにくく難しいと思われているかというと、加入する人が保険に求めるものが明確でないことと、日本の保険会社が長い間、主契約に複数の特約を組み合わせた複雑な抱き合わせ保険(例:定期付終身保険、アカウント型保険)というものをメインに販売してきたからです。
ですから、加入する前にどういう理由・目的で保険に入るのかを自分の中ではっきりさせ、それに見合うわかりやすいシンプルな単体の保険を探して加入すれば、生命保険はあなたやあなたの家族の人生に大いに役立ってくれるはずです。
保険の目的は煎じつめれば次の2つです。
@ 遺族の生活の保障(死亡保険)
A 病気やけがをしたときの保障(医療保険)
この他にも、養老保険や個人年金保険など死亡保障よりお金を増やすことに重点を置いた保険もありますが、あくまで保険の主要目的は死亡保障と医療保障です。
簡単に説明すると、死亡保険は一家の主な働き手が病気や事故などで死亡したとき、収入が閉ざされてしまう遺族の生活を支えるために保険金がおりるしくみです。
夫婦(妻が専業主婦)と子供がいる家庭で、夫にもしものことがあれば妻と子供は生活に窮してしまいます。
特に子供がまだ小さければ、これから多額の教育資金が必要になってきますので、(再婚しない前提では)子供の年齢が低いほど多額の保険金が必要となります。
通常は子供の年齢が上がるにつれて必要な資金は減少していき、子供が社会に出て巣立っていけば、必要なのは妻の生活費と老後資金だけなので、あえて高額の保険金で充当する必要性は少なくなります。
このように、死亡保険は遺族のための保険で、独身者は加入する必要性の少ない保険です。
しかし、多額の貯金があればいいですが、そうでない場合は自分の死亡時整理資金(いわゆる葬式代)として少額(200〜300万円)の死亡保険に加入しておいたほうがいいという意見もあります。
医療保険は、大きな病気や怪我のため入院したり手術をしたときにかかる医療費や、入院中・治療中に働くことができず収入が減ることに対する保障として加入する保険です。
日本では、医療費の高騰による医療財政悪化が社会問題のひとつになっており、医療費の自己負担割合も次第に上がってきているので、今後ますます注目される保険と言えます。
死亡保険と違うのは、死亡保険が遺族のための保険なのに対し、医療保険は基本的に本人のための保険であるということと、死亡保険は年齢が上がるにつれて必要性や必要な保障金額が下がるのに対し、医療保険の場合は、一般的に高齢になるほど病気になる確率が高くなり、治療期間・入院期間も長くなるので、年齢が上がるほど必要性が高くなるところです(保障金額について言えば、高齢者は医療費の自己負担率が低い他、自治体の高齢者向け医療費補助制度などがあります。ただしこれらが今後も継続されるかどうかは分かりません)。
